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駒沢宗教学研究会・第198回宗教学研究会(2023年度例会プログラム)

2023/06/23
【駒沢宗教学研究会2023年度例会】
ミニパネルセッション「チベット仏教社会における肉食と不殺生――最新のフィールドワークに基づく報告」
日時:令和5年7月15日(土) 16:00~17:30ごろまで(事後、18時半ごろまで会員総会)
開催方式:教場での対面開催(*参加申し込み不要、直接会場にお越しください)
場所:駒澤大学駒沢キャンパス3号館211教場
 1)開会の挨拶:矢野秀武(当会理事長/駒澤大学総合教育研究部・教授)
 2)趣旨説明:別所裕介(駒澤大学総合教育研究部・准教授)
 3)第1発表:別所裕介「現代チベット牧畜民によるヤク屠畜とツェタル(放生)実践」
 4)第2発表:宮本万里(慶應大学商学部・准教授)「ブータン及びインド、アルナーチャル・プラデーシュ州における仏教ナショナリズムの高まりと屠畜忌避の諸実践」
 5)ディスカッサント:澤井充生(東京都立大学人文社会学部・助教)
 6)質疑応答:最大30分

❖主旨:ヒマラヤ南北に広がるチベット仏教社会における家畜の食利用とそれに付随する「放生」を始めとする不殺生概念の展開をテーマとして、ブータンを中心とする南アジア諸社会でフィールド調査を進めてきた宮本万里氏と、長らく中国側チベット社会をフィールドとしてきた別所の二名で調査報告を行う。報告では、東アジアと南アジアに分かれたチベット仏教圏において、それぞれの政治環境や生態条件に応じて、「肉食」や「殺生」をめぐる倫理的な動きがいかなる社会的課題と結び合って生起しているのかを多角的に検討した上で、イスラーム社会研究の澤井充生氏からコメントを頂き、さらに会場全体に討議を開き、議論を深める。

Poster198.png
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お名前不明の退会届について

2023/04/01
2023年3月、ハガキにて駒沢宗教学研究会退会のご意思をお伝えいただいた方へ

ハガキの中にお名前がなく、対応しかねております。
この記事をご覧になりましたら、当研究会までご連絡をいただければと存じます。

〒154-8525 東京都世田谷区駒沢1-23-1 駒澤大学総合教育研究部文化学部門内
駒沢宗教学研究会
komareligion.kenkyukai(at)gmail.com  ※(at)を@に変えてお送りください
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駒沢宗教学研究会・第三十五回(令和四年度)奨励賞の発表

2023/03/25
【駒沢宗教学研究会・第三十五回(令和四年度)奨励賞】

❖受賞者1:東野隆弘氏(慶応義塾大学・博士課程在籍)
・対象論文:「簡略化された阿字観に関する一考察」
・授賞理由
 本論文は、「阿字観」と総称される真言宗の観想法を対象として、その都市的な実践形態がもつ規範からの逸脱を「簡略化」という用語で把握することを試みたものである。特に著者自らが「阿字観」をめぐる複数の実践現場に入り、聞き取りと参与観察を駆使し、実証的な一次資料を綿密に収集している点は特筆に値する。受賞者は過去に『宗教学論集』第39輯において、「近代における真言宗の阿字観実修に関して―中井龍瑞に着目して―」と題した研究ノートを投稿しており、前稿で整理された阿字観の近代的実修上の特徴をふまえた本論文では、具体的な現場のアクターの行動観察や関係者への聞き取りに加え、臨済宗の坐禅会との比較という新たな視点を取り込むことで、阿字観修習の全体像に関する分析視点上の深化を伺うことができる。
 本論文については特に次の3点が評価に値する。①近代仏教研究で主流をなす真宗系や日蓮系などの先行分野に対し、報告の少ない真言宗の事例に着目していること、②この分野を開拓するうえで、在家者に開かれた修養法としての阿字観に着目し、その近代的変化に着目していること、③阿字観の簡略化が、「大師信仰」を媒介とした生活上の自律的な規範の成立によって生み出されることを明らかにした点、である。
 今後、「大師信仰」をプラットフォームとする個人的修養法の体系的変化についてより掘り下げた考究を進めていく上では、本論文で取り上げた禅系のみならず、同時代の日本のスピリチュアリティ研究に関わる諸分野に幅広く目配りしていくことが必須であり、その点を加味した文献研究と質的調査をバランス良く進めていくことが今後の課題となるが、将来的な著者の研究の一層の進展を期待して、本論文に対して奨励賞を授与するものである。

❖受賞者2:髙瀬航平氏(東京大学・博士課程在籍)
・対象論文:「『古事記』の「神話」化―一八八三年バジル・ホール・チェンバレンによる『古事記』英訳の序論の内容と受容」
・授賞理由
 本論文は、明治期日本における国学者や神道信者における『古事記』の位置づけについて、従来の説とは異なる説を提唱する試みである。本論文では、従来の説として、バジル・ホール・チェンバレンの『古事記』研究が提示した史実性への疑義は、当時の国学者などの反発を引き起こし、「国体」重視の言説流布につながったという点を取り上げ、これに対してチェンバレンが提示したもう1つの視点、つまり人類学・神話学的手法によって『古事記』を「神話」として位置づけ、「古代日本人」の精神探求を捉える視点は、国学者等にも受けられており、それが「国体」重視の研究に影響を与えたのではないかと論じている。
 論証の手法としては、チェンバレンが書いた英文の書(『古事記』英訳に付した序論)の内容、明治期の研究者によるチェンバレンの英文序論の邦訳(『日本上古史評論』)と、それをもとにした当時の論評、さらにこの論評から明治期におけるチェンバレンの議論の受容の様子や影響度を論じた戦後の研究といった、3つレベルの論稿内容の異同を炙り出すといった細かな手続きをとっている。このような形で通説を乗り越えようという本論稿の試みが評価される。
 本論文が提唱する説により説得力を持たせるには、3つレベルの論稿内容の違いにおける要因をさらに詳細に把握し、またチェンバレンの「神話」論の国学者等への影響過程も、より具体的に論証する必要があるが、それらは今後の研究課題とし、一層の進展を期待して、本論文に対し奨励賞を授与する。
comment (-) @ 活動報告

第197回 駒沢宗教学研究会・関東地区修士論文発表会プログラム(開催日:2023年3月30日)

2023/03/05
第197回 駒沢宗教学研究会・関東地区修士論文発表会プログラム

日時:令和5年3月30日(木) 13:30 ~ 17:00
会場:駒澤大学 駒沢キャンパス 第2研究館 102教場

※対面での開催です。

参加希望者は、3月27日(月)までにGoogleフォームから申し込みをお願いします。

◆研究発表  
第1発表 
題 目: 新宗教における感染症の語り ―COVID-19 影響下における公式メディアを中心に―
発表者: 坪井 俊樹(東京大学大学院)
司 会: 西村 明 
第2発表 
題 目: ヴィーガニズムの視点から見る社会と生き方 ―沖縄におけるヴィーガン実践を事例に―
発表者: 小林 洵也(千葉大学大学院)
司 会: ガイタニディス・ヤニス
第3発表 
題 目: 近現代における神社祭式と神楽について ―「楽を奏すること」に関する一考察―
発表者: 沓脱 紗英(國學院大學大学院)
司 会: 遠藤 潤

●休憩 

第4発表 
題 目: 山岳信仰における先導師・宿坊の機能に関する民俗学的研究
―近現代相模大山の景観変遷の検討を中心として―
発表者: 呉 珂(神奈川大学大学院)
司 会: 角南 聡一郎
第5発表  
題 目: 近世の観音利益 ―『しんとく丸』を中心として―
発表者: 小泉 壽(大正大学大学院)
司 会: 寺田 喜朗

◆駒沢宗教学研究会奨励賞授与式 

※新型コロナウィルス感染拡大防止のため、懇親会は行いません。

駒沢キャンパス内地図
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駒沢宗教学研究会・第196回宗教学研究会

2022/10/19
【公開講演会のご案内】(駒沢宗教学研究会 第196回研究会)

❖講演会
【日時】 令和4年11月18日(金)16:20~18:00ごろ
【場所】 対面会場:駒澤大学駒沢キャンパス1号館404教場(Zoomを用いた同時配信のハイブリッド方式で実施)
【演題】 「仏教の瞑想とマインドフルネス研究―その広がりを中心として―」
【演者】 蓑輪顕量(みのわ けんりょう)先生:東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は印度哲学・仏教学。近年は瞑想に関心を持ち、心理学・脳科学分野の研究者とのコラボレーションを通じて、仏教学の現代的意義についても考察を深めている。近著に『仏典とマインドフルネス負の反応とその対処法』(臨川書店),『こころの時代宗教・人生~瞑想でたどる仏教:心と身体を観察する』(NHK出版)などがある。

*要参加申込:
1) 対面・オンラインともに、参加のお申込みはこのリンク先フォームより、11月15日(火)までにお願い致します。オンライン参加者の方には16日までに、ZOOMの接続情報をお送りします。
2)定員は、対面100名・オンライン100名とさせていただきます。

主催: 駒澤大学総合教育研究部文化学部門
共催: 駒沢宗教学研究会

2022年度公開講演会

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